とある声優の日常-23-


「おつかれ」

鈴木「おつかれーい」

「上着、ありがと」

前野「ああ、紫苑・・」

「もー着ないよっ」

前野「もったいない」

鈴木「送るよ」

「あー、ちょっと寄ってかない?」

鈴木「メシ?」

「うん、まだ帰りたくない」

前野「何それ意味深ー!」

鈴木「俺、今日は・・」

「あ、そっか! ごめんごめん」

前野「俺ちょっとなら! 朝早いけど!」

鈴木「お前と2人っきりにはさせん」

「あはは」

鈴木「どこ行く?」

「んー、新宿かなー? あっいいよ平気、1人で行くから」

鈴木「いやでもお前」

「いいっていいって。いつもごめんねー寄りかかってばっかりで・・」

鈴木「そんな事思ってねーよ、どーした?」

「なにも・・ないよー、大丈夫」

鈴木「とにかく送るよ、まだお前1人じゃ・・」

「ん? ああ、あのストーカーどーのってやつ?」

鈴木「ああ、まだ見つかってないし」

「へーきだってー、電車明るいし、ちゃんとタクシー乗って帰るから」

鈴木「でもよ」

「はいはーい、予定あるなら早く帰って下さーい」

鈴木「依子・・」

前野「あ、俺送ってくよ?」

「いいって、朝早いんでしょー早く帰んなー」

鈴木「・・・」

前野「あー・・行っちゃった」



(・・・・・)
(達央過保護過ぎじゃん?)
(今日は、帰りたくない・・)


駅でお別れ

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